菌の物語
今回は少しテイストを変えて、弊社製品の研究・製造部門である、「㈱日本菌学研究所」での菌たちのお話です。今日も、かわさきマイコンシティに位置する日本菌学研究所では、きんちゃんが見守る中、スクスクと菌たちが育っています。「きんちゃん」とは、日本菌学研究所に住む宇宙霊キャラクターで、普段皆さまにお届けする菌食・ミネラル食品が高品質で美味しく出来るように日々活躍しています。
弊社で作られる菌食は、菌のエサともなる、培地づくりから始まります。その培地は、古来より「御神木」とあがめられてきた樹木類のオガ粉を絶妙にブレンドし、培養ビンに詰めて完全滅菌するのです。その後、椎茸菌糸体由来の執行菌甲株と、霊芝菌糸体由来の執行菌乙株のそれぞれの種菌を、手作業で植えていきます。オガ・ヌカ・モミのおいしいベッドから栄養をたっぷりと吸収して、菌たちはどんどん成長していきます。完全に温湿度管理された培養室で育てられる菌たち。しかし、ここで問題になってくるのは、“菌たちが強く、良く、一様に育つか”ということです。
菌糸体を抽出するためには、成熟しすぎてキノコが生えてもダメ、また、未成熟もダメ。同時期に仕込んだ培基は、菌たちの成長のピークが揃わないかぎり、その後の作業に入れません。これは、「菌の生育=農業」と「工業化」という“相矛盾するものの合一”という難しいテーマです。具体的には培養室の上の方と下の方では温度が違いますし、部屋の右と左、手前と奥では風の流れや強さも違う為、培養ビンの積み替えを行いながら、菌が均一に育成するように手助けしていく必要があります。
日本菌学研究所が建つ「かわさきマイコンシティ」は、縄文の遺跡があったエネルギーに満ちている土地です。菌は、その土地の磁場や、人の気を敏感にキャッチする生き物です。2017年に、かわさきマイコンシティに製造部門が移転して以来、菌の成育状況が激変しました。ここでは以前と比べて全く違う次元で菌たちが育つのです。今までと同様に、培養ビンの積み替えは行いますが、それをやらなくても、どこの培養室のどこにあっても、菌たちは今までよりも一層力強く、そして均一に生育するのです。そこにはまるで無重力の宇宙空間のような「位相空間」が現出するのです。さらに言えば、この地で育つ菌は前々から抽出予定日がわかっているかのように足並みを揃え、予定日に合わせて神がかり的にビシッと育ってくれるのです。
日本菌学研究所で育つ菌たちは、きんちゃんに見守られながら最高の仕事をしてくれています。そして、今日もきんちゃんは位相空間の旅をつづけるのです。