菌の物語

第5巻
第4話〈醍醐味〉の語源

4世紀頃に成立した仏教経典の1つ『大般涅槃経』に、『牛より「乳」を出し、乳より「酪」を出し、酪より「生酥」を出し、生酥より「熟酥」を出し、熟酥より「醍醐」を出す。醍醐最上にして、もし服者あれば衆病みな除かる』という言葉が記されています。これは、原料である「乳」から順に、乳→酪→生酥→熟酥→醍醐 と発酵していき、発酵の最終段階である「醍醐」の味は最上で、"万病を取り除く優れた健康食"であることを意味しています。

この五味の一つであり最高の状態の「醍醐」は、牛乳を加工し発酵させた濃厚な味わいと、ほのかな甘味を持った乳製品です。古来より、最も美味しい味の代名詞として使われ、皇族や貴族に食された高級品でした。既にその製法は失われていますが、物事の面白さや深い味わい、真髄などを意味する「醍醐味」という言葉も、ここからきていると言われています。

「醍醐」がその当時の最高の発酵食品であったように、弊社で製造・販売する「サンレム」もまた、シイタケ菌糸体を原料とし、多くの手間と時間をかけて発酵させた、現代における最高の発酵食品といえます。良質な発酵食品には、腸内環境を整えて、心身を健康に導く絶大な効果が秘められているのです。