メガヘルス通信
「ねんトレ」という言葉、聞いたことがありますか?これは「ねんねトレーニング」の略で、大人から長時間の寝かしつけをして貰うことなく子供が自力で眠りまでたどり着くようになるためのトレーニングのこと。世の母親達の多くを悩ませる事柄の一つです。ねんトレは生活のリズムが整い始める生後5~6ヶ月頃から始めるのが良いとされていますが、私が妊娠中に友人から教えて貰ってやってみて、効果を感じたアイディアが一つあるのでご紹介します。
その友人はミュージカル女優で、仕事柄、妊娠後期に毎日同じ歌を歌い続けていました。すると、生まれてきた赤ちゃんは胎内で聴いていたその歌を覚えていたらしく、お母さんがその歌を歌うととたんに安心して眠るようになったというのです。それが2~3歳まで続き、「ねんトレ」は大変楽だったということです。
その話を聞いて、私も半信半疑ながら臨月の1ヶ月ほど、寝る前に10分程度簡単な歌を繰り返し歌うようにしてみました。そして赤ちゃんが生まれると・・・最初はほとんど寝ているか授乳しているかなので歌の効果を感じるチャンスがなく、歌のことを忘れて数ヶ月が経ってしまったのです。ところがある日、子供がなかなか寝ないとき、ふと思い出してあの歌を歌ったところ、遊んでいた子供が急に寝る体勢に移行し、目をつむって寝る努力を自ら始めたではありませんか。その日の寝かしつけは歌っているうちに眠って大成功。その後も毎日寝る時間に歌を聴くとパブロフの犬のように反応して自ら寝てくれる日々が続きました。
現在、息子は1歳6ヶ月で自我が強くなってきましたが、眠くないけれど暗くなったから寝たい、というようなときには自分から「マー!」と歌の歌い出しを声に出して、歌を歌うようにせがんできます。自分でも「この歌を聴くと眠くなれる」とわかっているのでしょうね。そして、歌を聴くと寝床に入って自力で寝てくれるようになりました。
この方法がすべての子供に有効なわけではないかもしれませんが、少なくとも少ない労力で二人の子供には有効だったので、もしこれから妊娠・出産を予定されている方には是非試してみて頂ければと思います。私の場合は、①日本語の意味に気を取られない曲、②短くて単純な繰り返しの曲、③興奮しない程度にゆっくりとした曲調、という条件で曲を選びました。ラテン語の1分程度の聖歌で、ゆったりとした曲調なので、繰り返し歌っているうちに私自身も眠くなってきて、自然と鼻歌になって声が消えていくと、子供も眠りに落ちるというような感じです。妊娠中からの一手間の準備で、子育てが少しでも楽になると良いですね。