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メガヘルス通信

2020/10/20Vol.28 コロナ禍の子育て

生後5ヶ月の頃、散歩の途中で。この頃は誰とも話さずに家に帰ってきていました。

 今回はコロナ禍の現代における子育てについてお話ししたいと思います。
 この先行き不透明な状況の中で子育てをしている親御さん、そして妊娠中の方やそのご家族の皆様のご心中を察するに、本当に大変な状況だとつくづく感じます。私自身、今年に入り散歩も少しずつ出来るようになったのでそろそろ児童館デビューを・・・と考え始めた矢先のコロナ禍に大きな不安を感じたのが正直なところです。外出自粛要請や緊急事態宣言、子供関連も含めたイベント中止や人の集まる場所の一時閉鎖、臨時休校等、私たちはコロナに罹らない・罹らせないために内に籠もる時間が増えました。そんな中、私も緊急事態宣言期間とその前後にほぼ家に居る時間を過ごしました。もちろん、我が家の0歳児も一緒に家で過ごしていたのです。大人でも気が滅入るものですが、子供への影響は私が見る限り、非常に大きかったと思います。
 最も問題だと思ったのは、「親以外の人と接する機会が無い」という点です。自粛期間が始まってすぐ、息子は人見知りが始まりました。これは通常の人見知りが始まるタイミングよりもだいぶ早いタイミングです。親以外の大人を見て(大好きな祖父に対してでさえも!)命の限りに全力で泣くようになったのです。人見知りは親とそれ以外の人の区別がついている証拠なので発達上非常に重要な過程ではあるのですが、親や人見知りされる相手にとっては泣きわめく赤ちゃんを見るのが辛く、また赤ちゃんにとっても誰かに会うたびに不安や恐怖に支配されるという点でマイナスでもあります。しかし親以外の複数の大人と日々接する機会がある場合、この人見知りは最小限またはほとんど無い状態にまで抑えることが出来ると言われています。要は、慣れなのです。実際、緊急事態宣言後に安全を確保する形で老若男女様々な人たちと出会う機会を増やしていったところ、息子の人見知りはすぐに消え去りました。緊急事態宣言期間中は難しいにしても、状況を注視しながらもコロナを怖がりすぎず、適切に予防策を講じた上で子供達が社会の中で様々な人たちと触れ合うための機会を設けていく勇気が我々親に必要とされているのではないかと思います。子供の生命を預かる親は、いつでも危険のある社会に踏み出すのが怖いものです。しかし、まさに子供のためにこそ、その一歩を踏み出したいものです。
 余談ですが、私が心配していたもう一つのことが、「みんなマスクをしているから表情が読み取れなくなるのではないか」ということなのですが、これは少なくとも息子を見ている限りにおいては取り越し苦労でした。相手がマスクをしていても目から上の表情をしっかりと読み取り、声色などによっても人を見分け、表情や相手の感情をくみ取っているようです。これは人間に生まれながらに備わっている恐るべき社会性だと驚愕しました。

 

同じく生後5ヶ月の頃。世間はコロナ禍でも子供は育つ!
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