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メガヘルス通信

2020/10/15Vol.27 欲求と自由

社長室でハイハイする息子

 今回は、息子のハイハイ動画をひとつご紹介します。一ヶ月ほど前、生後8ヶ月の頃に会社の社長室で縦横無尽に這い回っていた時の動画です。
 息子を床に座らせると、すぐに本棚に直行。フランスの哲学者、ベルクソンの著作を手に取りました。ベルクソンは執行草舟の最も愛する哲学者の一人で、父の著作においてもベルクソンの言葉は何度も引用されています。ベルクソンの思想で有名になった「エラン・ヴィタール(生への飛躍)」という言葉を記憶しておられる方も多いでしょう。
 私は息子がベルクソンの本を手に取ったとき、「意識とは自由を伴った記憶であり、そこには真の成長がある」というその哲学者の言葉がパッと頭をよぎりました。この言葉の意味は、人間の意識とは物理的に出来るかどうかということではなく、やりたいという自らの欲求を自らの自由において追求するところにこそ存在し、その欲求と自由があるところに人間としての真の成長も存在するということです。
 これを息子に当てはめると、動画をご覧頂ければわかるように、彼は足が動くからとか手が動くから動いているということではなく、興味のあるものに近づきたい、触りたい、叩きたいという欲求に忠実に彼の自由を行使し、だからこそその行動の一つ一つから学びを得ているのです。そしてその結果、私から見てもこの赤ん坊は日々驚愕するほどの成長と進歩を遂げています。ベルクソンも指摘している、この人間の真の成長に欠かせない欲求と自由を、わがままということではなく、彼の意識の学びとなるように見守り、育てていくことが私の役目であると深く感じました。

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