Mineral Balance Site ――イオン化酵素ミネラル
前回は、酸・アルカリについての説明をさせて頂きました。酸性食品、アルカリ性食品を決定している要因は、pHバランスではなく、ミネラルバランスである、ということですね。
今回は、どのようなミネラルバランスを持つ食品が、酸性食品・アルカリ性食品であるのかをお伝えしたいと思います。
食品として、体内に入って酸度・アルカリ度を示すミネラルは下記の通り8つです。(他のミネラルは、食品に含まれる量が少量の為、あまり影響を及ぼしません。)
酸性ミネラル | リン、塩素、硫黄 |
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アルカリ性ミネラル | カルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、マグネシウム |
その食品が、酸性食品であるか、アルカリ性食品であるかということは、食品中に含まれる酸性ミネラル元素と、アルカリ性ミネラル元素の量の比率によって決まります。
(「酸性ミネラル元素だけ」「アルカリ性ミネラル元素だけ」という食品は存在しません。)
第1回でも触れた、スッパイ梅干しのミネラルバランスは、リン:カルシウム=26: 61です。カルシウムつまりアルカリ性ミネラルの比率が高いため、体内に入ってアルカリ度を示す食品である、ということです。
※しかし、不思議なことに、梅干しに青色リトマス紙をつけると、しっかり赤変しますので、pH(ペーハー。科学の数値。)としては酸性を示します。また、pHで判別できる食品の酸性・アルカリ性というのは、胃酸(酸性)や膵液(アルカリ性)などの消化液で中和されます。そのため、どのようなものを食べても、その食品の酸・アルカリ度は関係なくなり、それによって体液が酸性に傾いたり、アルカリ性に傾いたり、ということはありません。
一般的に食品中のミネラルで割合が最も多いのは、リン(P)とカルシウム(Ca)なので、この二つの多寡が酸性、アルカリ性の決め手になります。酸性食品・アルカリ性食品という表現よりも、「リン系食品」「カルシウム系食品」という表現の方が、もしかしたら分かりやすいかもしれませんね。
ちなみに、ワカメはP: Ca=260:1300でアルカリ性食品。
牛肉は、P:Ca=140:4、玄米はP:Ca=300:10で酸性食品です。
何が悪くて、何が良い、ということではなく、何事もバランスが大事ということですね。
どのようなバランスが良いかどうかについては、第3回の最終回でお伝えしたいと思います。