秋はうわの空
ようやく涼しくなってきた今日この頃、なんだか何をしてもうわの空で、うろこ雲しか見ていないかも……。今年の夏は暑すぎて、生き残るだけで必死! 通勤して会社に着いたら、神さま、ありがとうって、振り返れば夏も空を見上げていたなあ。ギラギラ太陽が恐ろしかった。でも、なぜなぜ? 涼しい秋になって動きやすいし、さぁ、映画に買い物に、旅行にって計画していたのに、ぜんぜんそんな気にならない。どうしちゃったのかしら……。
さて、このうわの空状態の乙女子さんに共感した方もいらっしゃるかもしれません。そう、これは何ら不思議な現象ではなく、夏バテならぬ秋バテと呼ばれる症状です。 今年は残暑が厳しく夏が延びたにも関わらず、急に朝夕には涼風が吹いたり―。
ところが、昼間は夏の悪夢がフラッシュバック。まだまだ秋じゃないのね!? と怒りがこみ上げ、汗ばむこともありましたね。これが秋バテを呼ぶ原因です。つまり寒暖差に身心はついていけず、夏に合わせていいか、秋に合わせていいか、どっちつかずでうわの空に。
涼しい日が増えても、疲れが取れない、めまいがする、食欲不振、胃が働かない、腰が痛い、やる気が出ない、などさまざまな症状の秋バテが発生します。暑さを我慢して乗り切ってきた歪みが、涼しくなった途端、どっと出てしまうのです。猛暑のなか動き回り、冷たいものを摂り過ぎ、内臓はぐったり。クーラー当たりで芯から冷えて、全身バリバリに凝っています。外気温と体内温の寒暖差による、夏独特のこびりついた疲労が蓄積しているのです。
さらに秋は乾燥のダブルパンチ!湿度が低いほどウイルスがのびのびと生息しやすくなります。一方、人体の気道や粘膜がカサカサだと外敵から身を守れません。全体の不調が出ているこんな時に、秋風邪をひいてしまっては泣きっ面に蜂です。そんなときは、ぜひゆっくり風呂に入って身心を温め、秋の美味なる野菜に魚など、季節物の食材で食養生しましょう。何よりも腸内細菌くんたちが元気でいられるように、菌食のベースはお忘れなく! 秋のうわの空でも菌食は変わらず働いてくれるのです。